RX-93-ν2
MG Hi-νガンダム Ver.Ka
パチ組レビューの巻。

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MG Hi-νガンダム Ver.Ka パチ組完了致しました。
結論から申しますと大ボリュームキットながら組み易く、アンダーゲートを巧みに使った外装表現のおかげで無塗装の簡単フィニッシュ等でも充分なクオリティを誇る優良キットであります。

私は滅多にMGを作らないのでたまにこうしてトライすると至れり尽くせりな内容に本当に感動してしまいます。
それではいってみましょう!

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パチ組み所要時間はトータルで5時間弱でした。
RGゼータガンダムの下半身組み立てに8時間も掛かっていた私ですが流石に毎日のようにガンプラいじりしていたら少しは段取り良く組めるようになってきましたwww

内訳は以下の通りです。

1.頭部、胸部&腹部:約46分
2.腕部:約50分
3.腰部:約21分
4.脚部:約1時間11分
5.バックパック等:約33分
6.武器:約26分
7.ファンネル:約35分

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正面。
なんというか80年代後半〜90年代初頭の空気がプンプン漂ってくるすんごいボディバランスです(笑)

テストショットや箱絵を見た時程ではないにしろ随分と頭が小さく、そして脹脛まわりは途轍もないボリューム感があります。

本体の関節部は首とエモーションマニピュレータSP等の極々一部にABSを用いたのみでその他はKPSメインで要所要所にポリキャップを仕込んでいます。

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背面。
四半世紀前に世に出たデザインを踏襲しつつも鈍重なシルエットにならないメリハリの効いたアレンジは一見の価値有りです。

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背部スタビライザーの先端は非常に鋭利でどことなくΞガンダムへの繋がりを予感させるものとなっております。

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頭部は流石最新MG、シャープな造形&色分けです。

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すっかりお馴染みとなった別売LEDユニットを装着するために頭部ユニットは首の根元から取り外せます。

写真の通り発色の良いシールも付属します。

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頬が長い面白い顔をしています。90年代初頭っぽいデザインです。
二周程まわって2014年現在の気分で見るとこのデザインが心地よいですね。

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LEDユニットを入れるスペース。

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頭部は頬が邪魔して左右に振るのが苦手ですが、写真のように首の根元が跳ね上がる構造のためそこから左右にスイングさせれば幾分可動範囲が拡がります。それにしても顔がちっちゃ過ぎます(笑)味のあるボディバランスです。狙ってのこうしたのだとは思いますが80年代後半〜90年代初頭のファッション誌に出てきそうな体型です。

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ゴワゴワと装甲が重なり合ったような外装ですが内部フレームが優秀で可動範囲は思いのほか広いです。

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諸先輩型のレビューでも言及されていましたが肩関節の基部は随分と心もとない小さな半休状のBJによる接続で重さに負けて今にもヘタリそうな感触があります。

実際下に垂れ下がるということはないのですが、確かにちょっと不安になりますね。。。

かといってパチ組の時点で軸を太くしても今度は負荷が掛かり過ぎてテコの原理で基部が折れるとリカバリーがかなり困難なのでまずは現状維持で静観します。
塗装後丁度良い太さになるかも知れませんからあまり焦らないで様子を見ようと思います。

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腰もしっかり回転。
ただしフロントアーマーが上がるとコクピットブロックに干渉してしまうため、この部分の可動はポーズによっては完全に死にます。

ここは改修が困難なので設計側で回避策を設けておいて欲しかった部分ですね。

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右腕にはビーム・ガトリングガンが仕込まれており差換えること無く装甲をスライドさせて展開します。

簡単フィニッシュ派の方もここは部分塗装しておくと一気に見栄えがアップしそうですね。

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左前腕にはビームサーベルの柄が仕込まれています。
これに加えバックパックに二本仕込まれておりますがサーベル刃は2本のみ付属。

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フィンファンネルを装備し改めまして正面から。

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かなりの重量が上半身後部に集中するため「第三の足」ことステーパーツを用います。

多少お値段が上がっても私はこうしたお助けパーツが同梱されることに大賛成です。どんなにカッコ良くても立たないことには飾りようがないですから。

ちなみにステーパーツはABS製で本体との接続部分はPSとなります。

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背面。
フィンファンネルの接続部分は重量でぐらつきだす一歩手前みたいなギリギリの保持力でヘタリは時間の問題かと思います。

ですがここも焦りは禁物で塗装すると丁度良いテンションになりそうな気がしますので様子を見ます。

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プロペラントタンクは非常に巨大で迫力があります。
先端のノズルは角形になりました。個人的にはこのデザインの方が好みです。
パーツそのものは合わせ目も無くパーティングラインも目立たない見事なパーツ割りで非常に満足度が高いです。

基部はKPS製のジョイントでバックパックに嵌めます。タンク本体は差替えで短くすることも出来ます。

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エモーションマニピュレータSP。
当ブログ初登場ですね。私もこれが触ってみたくてとても楽しみにしていたパーツです。

造形/可動ともに本当に凄いですね。

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ただし一度前腕に組み付けると、いざ手首を取り外そうとしたら思わぬところで外れます(笑)

ですがそれを補って余る程、表現力豊かで武器の保持は自然に行えます。

ちなみにビームライフルも優れたパーツ分割&成形によって合わせ目ゼロ、パーティングラインも殆ど目立たない位置という気合いの入った造りで本当にお見事です。

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ニュー・ハイパー・バズーカ。

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これまた神懸かり的な造りで合わせ目が一切出ません。
伸縮状態も差替え無しの完全変形でバックパックに懸架出来間ます。

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武器の自然なホールド感は代え難い者がありますね。
確かにまだ改善の余地はあるのでしょうが現時点での可動手首の究極形態だと思います。

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バックパックとバズーカの接合は実に小さなパーツで繫ぐのですがしっかりと懸架出来ます。

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ビームライフルをこのように持たせてもヘタることなく持ててますので肩根元の関節は問題無いのかも知れませんね。

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見かけにらず立て膝等もこなします。

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ステーパーツを差換えて専用スタンドに組み替えることが出来ます。
台座はPS製です。

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これに限らずMG用のスタンドは横方向回転軸が無いことが多いので1/144スケールのキットと比べてあまりアクロバティックなポージングは出来ません。

重量的にやむを得ないのでしょうが。。。

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それでもただ浮かせるだけで雰囲気が出ますね。

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バックパック部ファンネル・ハンガーに内蔵されているビームサーベルは取り付けも取り外しも少々難しいです。

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抜刀。
青い刃が美しいです。珍しい成形色ですね。

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手持ち武器は全てグリップ部にこのような小さなジョイントが仕込まれており、エモーションマニピュレータSPにしっかりフィットします。

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勿論両手どちらでも持てます。

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ビームサーベルにも仕込まれているとは驚きました。従来の可動指ではなかなかホールドしにくかった問題が解決されています。

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シールドはえらくスッキリしています。
素っ気なく見えたのでここはディテールアップしようと思います。

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シールド裏はこんな感じでした。

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ビームトンファー状態にも出来ます。
成形色が珍しい色ですので他キットから流用するのも難しく人によっては四刀流表現するためにサーベル刃は四本付属させて欲しいと思う方も居るかも知れませんね。

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νガンダム Ver.Kaの時程豪快に展開するわけではありませんがいくつかの外装が展開します。

爪先と踵の爪も可動。
ただし踵の爪は塗装後動かすのはとても難しいと思います。ここはテコの原理等を利用して指の腹のような塗面を傷つけない柔らかな押し込みで展開出来るような構造にすべきだったと思います。

※踵の爪も簡単に展開出来ました。。。誤報お許しくださいませ。この場をお借りしてお詫び申し上げます。

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リアアーマーも展開しますが、ここも塗装後は傷付き易そうな構造なのでちょっと悩みどころですね

※ここもテコの原理で安全に展開できました。この場をお借りしてお詫び申し上げます。

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肩はこのような感じに展開。

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フィンファンネルとバックパックの接続ジョイントに使われているパーツはファンネルと一緒に外れてしまうことがあってここもストレスが溜まります。私の個体は6個中3個程がこのような感じになりました。一回やるとクセが付きそうなので取扱注意です。

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付属のABSアームを用いてフィンファンネルの射出状態を再現出来ます。

かなりの迫力で神々しいものがあります。

この勇姿を見るとあれこれ沸いてきた不満が一瞬で吹き飛びます(笑)

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フィンファンネルその関節がことごとくユルユルなのでここも要調整です。

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絶妙なタイミングでBB戦士Hi-νガンダムを先日いただきましたのでこちらのレビューも近日中に行いたいと思います。

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コクピットは勿論開きます。
シャッターも可動しますがタイトな造りなので塗装後は裏からスライドさせないと傷が付くと思います。

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アムロ。
コクピット内にも居ます。

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余剰となるポリキャップ。
プレミアムバンダイで発売されるHWSの組立で使用するらしいのでご購入される方は保管しておく必要があります。

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ザクVer.2.0と。

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ボールVer.Kaと。
今回のHi-νガンダムが我が人生2体目のVer.Kaとなりました。

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ということでMG Hi-νガンダム Ver.Ka パチ組レビューでした。

この機体は富野先生が書かれた「ベルトーチカ・チルドレン」出版に伴い1990年に出淵裕先生のデザインによって発表されました。

バブル時代を反映するかのようなシルエットで非常にグラマラスなデザインだった記憶があります。

当時小学生だった私や同級生もアニメに出ているわけでもないのに「何となく皆が知っているけど詳しいことはよく知らない」ミステリアスな存在でした。私が小学校五年生か六年生くらいの頃だったと思います。

当ブログの完成品ラインナップからもお分かりいただけるかと思いますが、実はHi-νガンダム やナイチンゲールという「MS」そのものについて私はこれといって興味は持っていません(笑)

ギラ・ドーガやザク改の方がよっぽど思い入れがあります。想いが強過ぎて未だに仮組みすら出来ない程でそれはそれでモデラーとしては困りものですがwwww

ですがこれらの機体は私が小学校高学年頃の記憶を走馬灯のように鮮烈に蘇らせる記憶媒体のような存在であり、今回の Ver.Ka 発売の一報を知った時からガンプラとは全く関係のない筈の小学生時代の他愛も無い日々の記憶の数々が思い出せれてなんとも言えない感覚に陥ります。

あの頃も都会に住んでいましたが今よりずっと空気は綺麗で、夏の暑さも現代のような凶暴さはなく、ネットやスマホは勿論、携帯電話なんてものも見たことも聞いたことも無く、カラオケもまだまだ大人のお金のかかる遊びでした。天気が良ければ学校のグラウンドで野球やサッカーをして盛り上がり、近所の池に魚釣りに行き、それに飽きたらファミコンのある友達の家にたむろし、男女問わず何らやましいこと無くクラスの皆仲良くわいわい楽しく遊んでいた記憶があります。

Hi-νガンダムやナイチンゲールのバブリーなデザインを見ると当時の「おおらか」だった社会の空気を思い出してしまいます。

ということもありこの時代にデザインされたMSは0080、逆シャア、センチネルと私にとってどれも特別な存在なのです。

ガンプラとしては2007年Hi-νガンダムはMG化されました。
オールドファンには不評だったようですが細面のスッキリしたリファインはHGUC版の完成度の高さも相まって若年層から一定の支持を得たと聞きます。

そして2014年今回のHi-νガンダム Ver.Kaの登場で1990年初出時のデザインと2007年の新デザインを融合し、モダンなHi-νガンダムとして見事に再生させました。

グラマラスな曲線美が売りの出渕裕先生が新デザイン版でほっそりとしたシルエットを採用し、今回のリニューアルではほっそりデザインが得意のカトキハジメ先生によってむっちりとしたグラマラスなシルエットに振り子を戻しました。

これは実に面白い現象だと思います。

さてようやく本題に戻りますが、キットそのものとしては相変わらず今回も優秀です。合わせ目も太腿と肩内部の球体関節部分にしか気になる所はありません。武器のパーツ分割なんか芸術的なものを感じます。

合わせ目が無いだけでなくパーティングラインさえ目立たない位置にあり、外装はアンダーゲートの多用によりパチ組状態でも非常に美しい仕上りを見せます。成形色も恐らく多くの人が理想としているであろうあの絶妙な「青紫」を再現しました。

それと同時にフロントアーマーの干渉によって腰の回転が死んだり、ぐらつきが心配になるような箇所があったり、塗装後の可動がちょっと難しい所があったり、ユルユルな箇所があったりと不満点も多いです。

ですが本文中にもあります通り実際ファンネルを飛ばしてみたり銃を構えて付属のスタンドで浮かせてみるとそんな不満は吹っ飛ぶくらいの魅力に溢れた神々しさがあります。

ということで今回はあんまりいじらずに緩い箇所を少し渋くして保持力アップさせつつ、比較的情報量が薄い箇所(特にシールド)のディテールアップを行う感じで制作してみようかと思います。

現在並行して製作中のジェスタ、ジェスタキャノン&ベースジャバーの表面処理がもうすぐ終わるのでまずはトライスターの塗装&完成に専念した後今週末あたりから制作に入ります。

今週木曜日にはRE/100 ナイチンゲールが出荷されますがパチ組レビューは恐らく来週にずれ込みそうです。かなり仕掛品が貯まってきましたが脳内ではどれも完成してますのであとは作るのみです。今月から大晦日まで今年最大の正念場が始まりました。ご期待ください。

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