機首上部にある前方監視型赤外線(forward looking infra-red 通称:FLIR)装置にはクリアパーツが嵌るのですが、
胴体パーツの裏側から装着する構造となっておるため、胴体パーツを挟み込む前に関連する作業を終わらせておく必要があります。
組立説明書に分かり易く図解されているので転載しますが、図のように断面にテーパーがかかっているのです。
本キットに限りませんがこの手のクリアパーツってもっと余白をとって設計すれば良いのにといつも思いますね(笑)
ハセガワ版もそうでしたがどうせ完成後完全に見えなくなる箇所があるのだからそこにビッチリ接着剤を塗りたくれるのり代を設けた構造にすれば良いのでは?と思います。
飛行機模型全般に言えますね。フルインテリアならまだ気持ちもわかるんですがね。最近のタミヤはこの手の問題を解決するような設計をし出しており、 1/48 傑作機シリーズのトムキャットなどの風防パーツが完成後透明でない箇所まで伸びたクリアパーツを同梱し接着剤のはみ出し等不慮の事故を回避出来る構造を採用していたりします。
クリアパーツを嵌めた後FLIRの窓枠をマスクするのは結構難易度が無駄に上がりそうだったのでこの段階で機首部分の塗装を行なっておきました。
本来胴体上下貼り合わせ&合わせ目消しが終わってから塗装すべきなのでしょうが、ここは敢えて二度手間となる工程を踏みました。言うまでもないですがその際は既に塗装したFLIR 周辺にヤスリが当たらないよう作業する必要があります。
完成後アクセントになりそうなパネルラインはモールドを彫り直しておきました。
真っ黒になりがちですので汚くならない程度に面に変化を付けていきたいところです。
数年前に作ったハセガワ 1/72 版と違って主翼と胴体が一体化して成型されているのでここはかなり気が楽です。
まだ基本工作が終わっていませんがどう塗装しましょうかね。黒い機体はいつもこれで悩みます。
エッジもキンキンです。
機体上部のパネルラインも目立つ箇所は彫り直しておきました。
クリアパーツはクリアオレンジ整形となっています。
蒸着塗装に反射したような表現を再現したかったので裏面に偏光塗料を吹くつもりですがまずは窓枠マスキングですね。
ゲート位置も適正で処理し易くパーツ精度も極めて良好です。
ここが無調整でフィットしてくれると非常気持ち良く製作する事が出来ます。
アカデミー科学のキットは安心してオススメ出来るキットが非常に多いです。
そして懸案の窓枠マスキングですが完璧に出来ました。
私はマスキングテープを風防に貼って照明に翳しながらデザインナイフで窓枠をトレースするというやり方をしているのですが、我が模型人生史上最高の精度でカット出来ました。
数年前ハセガワ版を作っていた頃はこのマスキングだ全く上手く出来ず相当な時間をかけましたが今回は各面1分半〜2分弱でカット出来ました。5面構成ですので計約10分。
折角綺麗にマスクしても塗料が回り込んでは台無しなので裏面にマスキングパテを詰めます。
真っ黒なマスキングパテが裏面に密着するとマスキングテープが剥がれいないか、ずれていないか目視で点検し易くなるため塗装前に最後のチェックを行います。
塗装しました。
この段階ではただ乗っけているだけにしています。
裏面に偏光塗料を吹いてから接着しておくと綺麗に仕上がるかと思います。
という事で裏面にクレオスのアメジストパープルを吹きました。
機首上部のFLIR、機首下部のDLIR(下方監視赤外線装置)にも同様に吹き付けておきます。
脚収納部分やウェポンベイはこの段階で塗装。撮影していませんが脚パーツ等々も同時に塗装しています。
指定ではセミグロスホワイトでしたが、私は敢えてクレオス311番を使いました。私はこの311番白の面が広すぎると野暮ったくなりそうな時スケモでもガンプラでも多用します。