今月は旧キットマゼランをつくります。
幼少期の私はこのドギツい配色が嫌いで長年避けてきたキットだったのですがよくよく見ると形状自体はかなりカッコ良いSF戦艦なのではないでしょうか。今更ながらその造形に惚れ込んで手を出してみる事にしました。
現在ガンダムベース福岡にて店頭販売されています。私もここで買いました。
ランナー2枚と組立説明書。
正直マゼランとサラミスの違いもろくにわかっていない私ですが(笑)組立説明書にサラミス風カラーの絵も載っておりホッとしましたwww必ずしも緑に塗らなくとも問題なさそうです。
私はこのカラバリイラストを参考にしつつ無難にロービジ系で仕上げたいと思います。
前回のグワジンと比べてパーツ数も多くかなり手応えがありそうです。流石定価500円。私の世代にとって小学生の時分500円のプラモデルは高額な部類に入りました。今なら毎日買えそうな気がしますが。
ムサイにコムサイがあるようにマゼランにも大気圏突入カプセルという子機?が付属します。私はそんな設定があること自体知りませんでした。
キットでは垂直尾翼部分をマゼラン本体にプラのテンションで挟み込むという形で着脱する仕組みが採用されているのですが、これだと塗装ハゲが避けられませんしそもそもプラのテンションが摩耗で緩くなりやがて保持出来なくなるのが目に見えています。
当時のモデラーの方々は色々諦めたり複雑かつ高額な方法で解決していたのかも知れませんが2020年現在は模型製作を充実させるお助けパーツが100均などで比較的容易に手に入りますのでそれらを活用して手を打ちたいと思います。
という事でダイソーで売っているネオジム磁石をカプセルに埋め込みました。二液性エポキシ接着剤で固定しています。
マゼラン本体内部にもネオジム磁石を仕込みます。
あと垂直尾翼自体も薄く削りこんでおきました。これで完成後の塗装ハゲリスクは激減する筈です。
マゼラン本体側の取り付け基部はそのまま残しておく事で位置合わせのガイドとして活用します。
二連装砲、メガ粒子砲なんですかね。
艦首上下に二門、その他五門あり一応基部に回転可動ギミックが仕込まれているのですがプラ同士の接続ですぐにスカスカになる事が予想されますので本体側にABSパイプを仕込み3mm丸棒接続に変更する事で摩耗対策しようと思います。
一からあれこれ自作すると余計な手間がかかり大抵強度不足に陥る事が多いのでキットそのものの構造を利用して改修していきます。まず主砲底面パーツをひっくり返して接着し、
既存の丸穴に3mmドリルを入れ穴を広げます。
残り五門も同様に底面パーツをひっくり返しておきます。
そして既存丸穴を3mm径に拡張。
本体側の接続ポイントにABSパイプを埋め込みます。
たまにお問い合わせをいただくのですがABSパイプは様々な径のものが1mもしくは約90cm(恐らく1ヤードということなのだと思います)単位でホームセンターや東急ハンズ等で販売されています。径や材質などによって価格は変動しますが外径5mm内径3mmの ABSパイプは概ね1m130円〜程度で入手出来ます。
写真のものもそうですが様々な径の ABS パイプを組み合わせたりする事でありとあらゆる場所に可動ポイントを仕込む事が出来ますのでプラモの改修をされる方には非常にオススメです。
もともと私はRE/100ナイチンゲールのファンネルコンテナを角度を変えて可動化させる際にホームセンターで何か使えないか物色している際に見つけて以来多用しています。
艦体下部にはキット付属のスタンドに接続するための接続ポイントがあるのですが、今回私はキット付属のスタンドは使わないのと、魂STAGEのようなフレキシブルに可動する市販汎用スタンドに接続して完成写真を撮影したいので既存の接続ポイントの空間に内径3mmのABSパイプを埋め込みました。隙間はエポパテで埋めておきます。
これによって魂STAGE などにも気軽に接続する事が出来るようになります。
艦橋にあるアンテナはHIQパーツ社のNRアンテナに置換。
これです。
2セット入っています。金属製なので強度も抜群で見た目も精悍です。
ABSパイプを埋め込んだ箇所にコトブキヤのHIPSランナーをカットして挿してみました。
試しに艦首側の主砲を取り付け。
これで摩耗に強い可動ギミックを実装する事が出来ました。
という事で今回は以上です。
当ブログでは色々旧キットの非MSメカを作ってきましたが、今回は結構な大柄で構造的にかなり豪快な合わせ目が出ます。
今年はガンプラ40周年ということらしいですが本キットはその40年の歴史の最初期グループに含まれるキット且つその中でも複雑な形状をしているキットなのでどうしても合せ目部分周辺に目立つヒケなども複数あります。
定価500円のキットという事もあり気合の入ったパーツ数となっておりますし主砲の可動ギミックの摩耗対策と強度アップ、大気圏突入カプセルの着脱ギミックの近代化等々、プラモの基本工作力が問われるキットであるとも言えるかも知れません。
これはガンプラ旧キット全般に言えることかも知れませんがモデラーの技量や表現力次第で様々なアプローチが楽しめる非常に懐の深いキットだと思います。今から完成が楽しみです。