ドイツレベル 1/48
ステアマン PT-17 ケイデット をつくる。


ケイデットもいよいよ佳境に差し掛かってきました。


ウェザリングペンシルやモデルウォッシュを使って空気の流れや使用感を描き込んでいきます。


前回の製作記に掲載した写真ですが、上翼裏面など特に顕著ですがエアブラシのグラデーション塗装だけではどうしても単調になってしまっています。


ということで Vallejo モデルウォッシュを全体的に筆塗りし乾く前に拭き取り、


その後布張りの隆起部分に AK-Interactive ウェザリングペンシルを用いて立体感を強調していきました。


やり過ぎるとくどくなりますし、あっさりし過ぎると仕上がりがのっぺりして立体感に乏しいものが出来上がります。

時代によってこの辺の見せ方にはトレンドというものがあるのでしょうが、私の場合は第三者的に見ればちょっとくどいんじゃないかと思われそうなくらいガッツリ目にやります。

但し均一に塗り混むというよりメリハリをつけて描き込むイメージで手を動かしています。写真に撮った時のコントラストを意識して技法や色味を選択していくイメージです。

基本的にガンプラとカーモデル以外はこの方針でやってます。それらもぱっと見気づかない範囲で発色に深みを出したくてグラデーションかけてるものもありますが。


上面も同じ要領で空気の流れを意識してウェザリングしました。
モデルウォッシュは塗布後拭き取るタイミングによって塗料の残り具合や粘り具合が変わりますので見せ方を変えたい時はその性質を利用します。


尾翼もこんな感じで描き込んでいきます。


主翼尾翼に使ったウェザリング塗料。
モデルウォッシュもウェザリングペンシルも当ブログでは最早手放せないアイテムとなっております。


胴体の青い部分にもウェザリングペンシルで描き込んでいきました。


エアブラシだと胴体の筋目にだけ色を乗せる事は出来ませんが、ウェザリングペンシルを使えばこのようにシャープな線を描けます。


ライトブルーで明るめのグラデーション塗装をエアブラシで行なった箇所のエッジ部分などをウェザリングペンシルで強調すると一気にメリハリが出てきます。


胴体部分に使ったウェザリングペンシルはこの2本です。
私は6400円(!!!!!)くらい出して取り寄せて37本セットを昨秋買ったわけですが、蓋を開ければウェザリングとはほぼ無縁そうなこういった鮮やかなブルーやオレンジなどの色鉛筆が入っていて当初焦りました(笑)

「こんな一生使わねえだろう色まで収録された色鉛筆セットに俺は6000なんぼも出したのか」とwwwですがこれが使うんですよね〜

今回は同系色のカラーで合わせていますが普段は隠し味的に黄色や赤や青やオレンジをスケールモデルにバシバシ使ってます。エアブラシ塗装だけでは難しい複雑な発色を実現してくれます。

これは欲しいプラモをいくつか我慢して購入する価値のあるアイテムです。

ウェザリングペンシル単品販売もされているようですが私はやっぱり37本セットをオススメしたいと思います。一気に表現の幅が広がります。

鉛筆型なんで手軽にトライ出来るというのもマジックが起きる一因になっている気がします。

水性なので納得行かなければ水で修正出来ます。という事は水に溶かして混色するということも出来るので37色以上の表現が可能ですし水に溶かして筆塗りする事も出来ますんで使い方はまさに無限に近いと思います。


ということでこの段階で最終トップコートを吹きます。

それが乾燥したらいよいよ張り線作業となります。

ストレッチリギングは張り易く見た目も美しい反面、色がほぼ黒なのでちょっと白い張り線が特徴である米国複葉機製作にはビジュアル的にちょっと不向きです。色こそ違えど無難さ確実さという面では本音としてはこれを使いたいところですが。。。

ではどうするのかという事で最初白いミシン糸を候補に挙げて試しに張ってみたんですが、これが一見かなり良い感じなんです。但し材質の性質上、よく見ると糸の毛羽立ちがかなり目立ちます。

という事でお次は手芸用の0.3号テグスを試してみたんですがやっぱり半透明なただの釣り糸にしか見えないんですよね(笑)

0.3号くらい細くてもどうしても材質的に撓みが目立ちシャープさを著しく損ないます。

一直線に貼るだけならまだ何とかなるんですが尾翼のような何箇所かパーツをくぐらせて屈折させる箇所ではかなりしょぼくなってしまいます。

ですがこれは私の力量不足なだけで上手い方の写真を見ると美しく張られているんですよね。。。色も塗ってあるし。ここは私自身がテグスであれこれ修練を積んだ方が良さそうな面もありますが今回のケイデットには間に合いそうもありません。

あと私は食費を浮かせるために魚釣りもたまにやるんですが、ナイロン糸って経年で伸びたり紫外線で劣化したりするんですよね。長い目で見てむき出しの半透明ナイロンラインをそのまま模型のマテリアルとして外観に晒すのはちょっと慎重になった方が良いかも知れません。

この記事を書いている最中にふと思いついたんですが白いPEラインならいけそうな気もしましたがPEラインは細くてシャープですが構造上毛羽立ちが出来るのでこれもまた張り線の表現にはあまり向かないかも知れません。機会があればこれもまたいつか実験したいと思います。

で最後にトライしたのがこれまた手芸用品点で入手したナイロン糸でこいつも本質的にはテグスみたいなものなのでしょうが、金属系の極々細い糸で外側をコートしており毛羽立ちもなければテグスのように色透けする事もありません。

コーティングのおかげで硬さが生まれ用途に応じて屈折させる事も比較的用意なため模型に使用しても望まぬ撓みが出る心配もなさそうです。

という事で今回は以上です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください