今回は先日いただいたスジ彫りカーバイトの威力とその末路(!!!)や新たにいただいた便利ツールのご紹介やその他進捗報告となります。
当ブログでスジ彫りカーバイトを最初に導入したのは先月完成したティエレンからになります。
率直なところ新規モールドを彫る際はBMCタガネに軍配が上がります。圧倒的な力の差を感じます。後述しますがこれは性能差云々というより刃の形状による所が大きいと思います。
試しに直線を彫ってみます。まずはBMCタガネ。
そしてスジ彫りカーバイト。この差、写真じゃ全く伝わらないと思います(笑)彫られる刃の先端と刃の高さの距離が大きいと今どこを彫っているのか分からなくなるのです。この点に関しては先発品でありながらBMCタガネに軍配が上がります。
スジ彫りカーバイト、クレオスのラインチゼル、ハセガワのモデリングスクライバー、そしてBMCタガネそれぞれ刃の形状の比較。
どこ彫ってるのか分かり易いという意味ではハセガワのスクライバーが形状的に最高ですが、その形状故にモールド彫りの清書は苦手で抜きの関係でユルくなったモールドの再生や曲線モールドを最初なぞる際にこれを使います。材に対して「点」で接することが出来るけがき針的なツールです。
ただしこれだけはモールドの断面が二等辺三角形のような断面になるため安定感のある一定の幅を出すのは非常に難しいのでBMCタガネやスジ彫りカーバイトなどでモールド彫りの清書をするためのガイド引きとして私は使っています。
そしてクレオスのラインチゼル。これは私的には新規モールド彫りには全く使えません(笑)
刃の形状的に何処彫っているのか私には分からないのです。それじゃこいつはだめな道具なのかと言うとそんな事はなく既存モールドを彫り直す際に非常に重宝します。直線に強いです。
BMCタガネは刃の高さは低く刃先は矩形で材質はタングステン。彫りの浅いモールドをモデリングスクライバーでなぞった後BMCタガネでトレースすれば非常に質の高いモールドが出来上がります。
そして何よりBMCタガネはその刃の高さが低い特徴を活かして「どこを彫っているのか分かり易い」というメリットを使って新規モールドをスジボリテンプレートに沿って彫っていく作業が非常に得意です。色々使わせてもらった結果現時点はBMCタガネに代わる新規モールド彫り込みツールはこの世に存在しないのではないかと私は思っています。ま、こう言った事は個人的な主観や作業方法の違い等で感想が人それぞれありましょうから一概には言えないと思いますが。
スジ彫りカーバイトはクレオスのラインチゼルに代わるモールドトレース工具というポジショニングが私的にはベストポジションかなと思っています。BMCタガネには劣りますが刃の高度もある程度高いので既存モールドは段差部分をなぞって立体感を強調する作業に威力を発揮します。
ティエレンの前腕モールドはクレオスのラインチゼル0.3mmで彫りました。
ティエレンの脚部外装にある段差をメリハリの効いた仕上りにしたいと思い段差部分にハセガワのモデリングソースクライバーでなぞります。これは特に力を入れずに何度もなぞっていきます。曲線部のとっかかりはモデリングソースクライバーの独壇場です。いきなりBMCタガネ等を入れると(出来なくはないですが)大抵脱線します。
ZVEZDA1/100ブラッドレーのモールドを少し彫り直しました。0.1mm刃のスジ彫りカーバイトを用いています。既存直線モールドの彫り直し等にはスジ彫りカーバイトが非常に使い易いと思います。
先日作ったザクF2のスパイクアーマーのモールドはまずモデリングソースクライバーで彫り直したい箇所をなぞります。スジ彫りカーバイトやBMCタガネが通るレールを敷くイメージです。
写真右側のスパイク(上)がモデリングソースクライバーでなぞった後スジ彫りカーバイトで彫り直した様子です。
力むと脱線します(笑)
左が無加工、右がスジ彫りカーバイトで彫り直したもの。その差は歴然。
ティエレンの肩にある突起の根元などは絶好のスジ彫りカーバイト向け彫り込みポイント。
こういったモールド追加はBMCタガネの独壇場。スジ彫りツールが充実してくるとそれぞれの長所に見合った作業に役割分担出来るため道具が長持ちする筈です。
制作時ご紹介しそびれましたがティエレンの上腕はこんな感じでお助けパーツを取り付けてディテールアップしています。
あとHGUC ザクF2の頭部は赤丸で囲った部分の直径を気持ち拡げておきます。キットのままではタイトなので塗装をする際は嵌合調整しておかないと破損リスクやモノアイ可動時動きが渋過ぎてストレスが貯まる事があります。
スパイクアーマーや裾のうすうす攻撃は私はアートナイフの嶺でかんな掛けしその後モーターツールで整形します。私はクレオスのGツールを使っています。安い部類の機種(私には安くない)ですが個人的にはこれで充分なパフォーマンスを発揮します。
どれも違ってどれも良い。
とか言ってたらポッキリやっちゃいました…(泣)
私は要領が悪いのかBMCタガネも使い出した当初一気に三本へし折りましたし、ラインチゼルも最初はぼきっとおっちゃいましたので自分なりに使い方を身につけるまでは勉強代が掛かります。
オリジン版ザクの後ハメ加工時にやりました。左がスジ彫りカーバイト、右がBMCタガネとモデリングソースクライバーの合わせ技。その差は歴然。スジ彫りカーバイトの方が圧倒的に美しく処理出来ます。
結局オリジン版の06も買っちゃいました(笑)
当ブログではシャア専用ザク(2体)、黒ザク(3体)、05(3体購入2体目製作中)、グフ試作実験機(2体目製作中)そしてこんかいの06C-5とオリジン版ザクをちょくちょく作ってきました。
どれも素晴らしいのですが膝はなんでこんな構造にしちゃったのか本当に謎です。せめてもう少し後ハメ加工し易い構造にして欲しかった。
昔当ブログでも白状していますが後ハメ加工にトライして玉砕した分を含めると実はもっと買っていますwwwくやしいwwwwwwwwしかも「後ハメ失敗」ってタイトルの記事を当時書いてるのに「オリジン版ザク膝関節の後ハメ加工」として他サイトで私の記事が紹介されている事もあるみたいで何と言うか申し訳ないです。私のやった手法を真似たらほぼ例外無く買い直しorパーツ請求レベルの失敗をしますので(笑)今回膝関節まわりの塗り分けはマスキングで対応してみたいと思います。
そしてスパイクアーマーの取り付け方法も全く以て謎です。上腕はデザイン的に仕方無いのかも知れませんが膝の挟み込み構造とスパイクアーマーの取り付け方法は今までのHGザク系キットと比較して完全に退化していると思います。
それ以外の出来がRGはおろかMG2.0さえ遥かに超越しているスーパーグラマラス体型&超絶可動キットっぷりを発揮しているが故に腹立たしいです。
少しネタバレになっちゃうかも知れませんけれど、腹立たしいと言えば劇場版オリジン第五作目「激突ルウム会戦」も私的には腹立たしい内容でした。今まで公開日鑑賞を皆勤賞で続けてきましたが内容的には最低だったと思います。
私の感想は「えっ?ここで終わるの???」と「ところでハモンさんいつまで歌うの???」ですね。私的にはこれに尽きます。
ま、これも個々人感想があるでしょうからあくまで私見ですがね。
ただ個人的にはあのCGで動くMS達は美しいですね。冒頭も素晴らしかったですしラストの加速シーンも緊迫感がありました。それ故に「そこで終わるのかよwwww」感が凄かったです。何とも言えない沈黙が劇場に漂いました。ただし次が相当派手な内容になるんじゃないですかね。
最近積んでる箱をあれこれ整理していたらこんなものが出てきました。HGUC 06RとF2のミキシングです。やっぱりHGUC F2の胴体〜頭部〜腕部は素晴らしいです。可動はオリジン版に譲りますがそれ以外は全て勝っていると思います。
そして新たなお助けツールをいただきました!
既に入手された方もいらっしゃるかも知れませんがプラモに限らず日常生活でも大活躍するスグレモノだそうで実は私も模型以外の用途で使ってみました。近々詳しくご紹介しようと思いますのご期待ください。