先日のかにクレーンに続きグッスマが続きますが零式行ってみましょうか。
パトレイバー関連のプラモは当ブログ初登場となります。
本キットはキャラメル箱となっております。
この左上のポーズはバンダイ旧キットへのオマージュでしょうか。シールドが着いてはいますが。
「HOS」のロゴも健在。
如何せんガキの時分に観た映画ですからオペレーションシステム?なんやそれ状態でしたが。
組立説明書は箱絵を踏襲したものとなっておりました。
表紙だけでなく中身もカラー印刷ですし分かり易いデザインで非常に優れたものとなっておりました。
念願の暴走状態も再現されています。
かなりカッコ良さそうです。
購入時箱を持った際、えらく重いなという印象をいだいたのですが、其れもその筈パーツがびっしり入っております。
一枚に納まらず二枚に分けて撮影。
パトライトや頭部センサー類はクリア整形。
なんと同じランナーが二枚入っていて非常にお得です。ぶっ壊したり紛失した時の事を考えると非常に有難いものです。
よく見ると片方は塗装されていますのでこの辺はお好みで使い分けてという事でしょうか。
水転写デカールが付属します。
ちゃんと個包装されています。
早速組んでみました。
外見は非常にシンプルなのですがパーツ数が多いですし、関節部分など場所によってはテンションがキツ過ぎて破損リスクが高そうな箇所があったので勘合調整等を行いながら組みましたら1時間15分ほどかかりました。
本キットはフル可動モデルですが、完全ポリキャップレス、関節シーリング部分等をABSで成型する事で摩耗対策しています。
外装に合わせ目は全く出ませんが(厳密には脇下に左右1箇所ずつ出ますがここがツライチだと逆に不自然でパネルラインと解釈した方が妥当です)関節は挟み込みだらけです。それらグレーのパーツはABS製なので好んだ気で瞬着で合わせ目を埋めておきました。
上の写真では左前腕にシールド取り付けようのアタッチメントが飛び出していますが、このように取り外す事も出来ます。
まぁ関節のシーリングをどう処理するかという点は各社色々悩みどころだとは思いますが、シルエットは最高だと思います。これ以上の零式は私には想像がつかないです。
ただ、本キット非常に可動ギミックに力を入れているのですが、胸部ブロックに内蔵されている腕部引き出し用の可動機構等は非常に繊細なジョイントパーツを使用しており強度的に心配だなと個人的には思いました。
力のかかる場所に繊細な可動機構を仕込むくらいなら多少動きが固くなっても太軸接続一本勝負で引き出し可動を諦めても強度を優先して欲しかったなと思います。レイバーの意匠上の都合からこちらでシンプルな棒軸接続に改修するという手を加える事は現実的にほぼ不可能なので。
後姿も非常に攻撃的なシルエットとなっており、零式に対するパブリックイメージを見事に体現していると思います。
あと腕部や脚部等、左右どちらに取り付けるのか分かり難いパーツの裏面には全て「L」や「R」の刻印が施されており、設計思想そのものは極めて優秀です。
可動範囲は広いのですが、強度的に問題がないかもう少し点検や調整をしながら動かすようにしたいと思います。
抜き手用のパーツも付属。
ここも要勘合調整です。私はピンの受けを緩めて接着しました。そうしないと組み立て時に細いパイプの造形が破損するリスクがあります。
付属する専用のアタッチメントを介して3ミリ接続の市販汎用スタンド各種に接続させる事が出来ます。
アタッチメントは背中と股間に取り付けることが出来ます。
肩アーマーをはじめとして見事なパーツ分割なされており、合わせ目消しは不要です。これは本当に素晴らしいと思います。
肩アーマーのパーツ構成にまず関心しましたが、個人的には股間の「ふんどし」部分のパーツ分割に感動しました。そうきたか、と思わず唸りました。
但し、肩アーマー前方に取り付ける小さいクリアパーツはイマイチ勘合が良くないので調整して取り付けた方が無難だと思います。
個人的な好みですが、この前後に奥行きのあるパトライトの造形は誠に美しいです。ゲート跡が目立ちますので気になる方はやすりがけした後コンパウンドでじっくり磨き上げる必要があります。私はそうするつもりです。
専用シールドは美しい造形で丸穴もシャープに開口されています。
念願の暴走モードも見事に再現。完璧です。
頭部に限らず、全般的にパーツを取り付ける部分の感触はいまひとつです。
なんと言ったら良いんでしょうかね、ピンを穴に刺した時すんなりハマるというよりも「ピンで受け側を押し広げる」独特の嫌な感じがしますので気になる箇所は穴を広げるなり、ピンを削るかカットするなりして調整しておいた方が良いです。
先日仮組みした同社のかにクレーンの勘合が完璧だったが故に、この点についてはガッカリしました。
頭部もやや曖昧な勘合ですし、個人的には太腿外装と足元のソールの勘合が今ひとつ過ぎて模型的には気持ち悪い感触がします。ここは必ず調整して完成前にフィッティングしておこうと思いました。
有難い事に頭部は通常モードと暴走モードふたつ別個に付属します。完成後にチマチマ組み替えさせるような事はありません。
ガンプラMGとHGの間に並べて大きさ比較。購入前の参考になれば幸いです。
プラモとしては一長一短あるな、という印象を抱きました。
プロポーションはピカイチで頭部も付け替え2種付属するが、関節の強度やパーツの勘合調整が必須であるという点がそのような評価に至った理由です。
どうしてもキャラもの、ロボットものとなると可動という要素から逃げられませんのでグッスマ的にも黎明期ということで試行錯誤されている最中なのではないかと思います。
日頃MGやRGやHGのガンプラメインでプラモをほぼ無調整でぱち組みフィニッシュされている方にとっては困難に感じる箇所が複数あると思います。
外装のフィッティング等はまだしも、ABS関節関連は隣接する可動ポイントの渋さに差があると一方にだけ負担が掛かり過ぎてボキッといっちまう可能性もありますからその辺りの慎重さはある程度必要となるキットである、という感想を抱きました。
それにしてもこれからもどんどんレイバーのプラモが出るみたいで次はピースメーカーですか、グリフォンに至っては既に発売されているそうです。
シリーズ発足時から言っていますが個人的にはHAL-X10ですね。あれのプラモが欲しいという欲求に取り憑かれてたわけですがなんと現在監修中との事でこれは当ブログで絶対に作るつもりです。
立体化、可動プラモデル化されていないレイバーは山ほどありますからね、個人的にはぴっける君、タイラント2000、クラブマン・ハイレッグ、ブラウ・ ベア、サイレン、そして特車一課の大将も絶対に欲しいですね。その頃には関節部の可動ギミックなども進化しているでしょうから期待は膨らむばかりです。