HG 1/144 ガンダムベース限定 ザクII
(21stCENTURY REAL TYPE Ver.)をつくる。


殆ど HGUC 234ザクと同様のパーツ構成なので前腕部、ザクマシンガンに大きな問題を抱えているキットなのですが今回の工作で自分的にはかなり納得出来るところまで来る事が出来ました。


前腕部の合わせ目がかなり厄介な箇所に来るためそのまま接着してしまうと肘関節の根本にある合わせ目を綺麗に消すのが非常に難しいという問題があります。

昨年リデコ元の HGUC 234ザクIIを製作する際はそのまま接着し乾燥後デザインナイフでカンナがけするという手法を採りましたが、角度的に美しく仕上げるにはかなり難易度が高く挟み込んだ関節パーツに少しでも刃が接触すれば当然ながらそちらも傷めてしまうという問題がありました。


でみすみす同じ徹を踏むのも気が引けると一時製作をペンディングしていたのですが並行して他のスケモなどを制作している際にふと思いついたのが、


前腕の後ハメ加工です。


前腕パーツのピンがある方を加工します。


肘側のパーツと昆虫の腹のような形状をしている箇所の境界線、


赤線で引いた箇所ですね、


これに沿ってハセガワのモデリングスクライバーの刃を入れます。

BMCタガネやスジ彫りカーバイトの方が切れ味が高いですが、パーツの分離のような切断作業に使うと刃を激しく傷めるどころか下手すりゃ刃を折ってしまいますのでモデリングスクライバーで何度もなぞってパーツを少しずつ分離していきます。


やがてこのような感じで分離出来ます。


私はモデリングスクライバーだけで行いました。


これにより思い切って前腕をタミヤセメントで接着し合わせ目消しに専念出来るという算段です。タミヤセメントはしっかりムニュりとはみ出る程塗布しておきましょう。


そして前腕の手首側でコロコロスカスカと無様にぶら下がっていた何のためにこのようなパーツ構成になったのか全く出来ない部品「B1-4」&「B2−4」を接着してガッツリ固定してしまいます。


で肝心の保持力ですがどうなんでしょうかね(笑)
とやる前は懸念していたのですが黒い肘パーツが橋渡しになりますししっかり接着すれば必要十分な強度は確保出来そう???です。

今回家人が私的にプレゼントしてくれたキット故完全に自分用なのでまずは今回の製作で試して完成後充分な強度を確保していると判断出来れば今年発売されるという234ベースの量産型ザクにもトライし、可能であれば2〜3機同時製作したいと思います。


但しカットした箇所の溝はかなり目立ちますが、パネルラインに沿ったものですし右腕はシールドに隠れ、左腕は後方や胴体に隠れますのであまり気になりませんでした。後ハメ加工する事で関節パーツとの塗り分けも確実に行えるようになりますので誠に一石二鳥です。


そしてまともにまっすぐ持てないばかりか、完成後前腕の塗面をガリガリと削りにかかってくる塗装派モデラー泣かせの悪名高きEランナー付属ザクマシンガンのストックはガッツリ削ってスマートな形状に変更しました。


やる前を撮り忘れていましたが元の形状は概ね赤線のようなものです。
あの形状が害悪そのもので、ザクマシンガンをストレートに持てないばかりが塗膜をガリガリと削っていたのです。


不要部分を豪快に削り落としましたが、ちゃんとザクマシンガンとしてのビジュアルを保っています。この作業のおかげで無駄が削ぎ落とされてシュッとしたとさえ言えるくらいです。


という事でいよいよ組んでみました。
まず手首側の前腕パーツ「B1-4」&「B2−4」を接着した事で力強いフォルムと保持が可能となっています。これは大きな一歩だと言えます。まさか最新ガンプラでこんな話をせねばならんのかと残念には思いますが。


さ、正面から見てみましょうか。
完全にまっすぐ真下にザクマシンガン銃口を向ける事は出来ませんでしたがかなり自然な佇まいになったと思います。

私はこれで充分どころか大満足です。
これも繰り返しになりますが最新ザクキットでこんな当たり前の事さえモデラー側でそれなりの労力を掛けてようやく達成される事なのか、と誠に残念に思います。


キットそのまま組み立てるとこのザマですからね。精一杯体裁を整えてこれです。これではムサイから射出される時ザクマシンガンが方々に引っかかって設備を破壊し整備スタッフの命を刈り取ってしまいますwww

そしてキットのままだと、「B1-4」&「B2−4」はプラ同士の接続なので摩耗であっという間にプラプラ遊動しポジションが定まらなくなるので力強い立ち姿とは程遠いものとなってしまいます。


ですが今回の工作で個人的には前に進めるなという気持ちになれましたね。


フォルム自体は本当に美しいので当ブログとしては量産型が発売された時はなんとかして納得いく形で複数製作したかったので今回の制作で最大の懸案事項を撃退出来て良かったです。


スパイクアーマーの可動範囲が狭くて上りの悪い左肩ですが、私なりに攻略してみました。
まず写真のようにスパイクアーマーを一旦下方向に下ろします。


その状態で腕を上げればここまで上がります!
腕を水平方向に上げるためにここまで気を使わないといけない最新 HGUC に悲しくなってしまいますし、ここまでやっても水平に上がりません(笑)がもうこういうもんだと私は諦めました。

なんで10年以上前に出た HGUC ザクF2では余裕で出来るのに2020〜2021年に新規金型で登場した HGUC 234ザクが圧倒的に負けるのか理解に苦しみますがこれが今のBANDAI SPIRITSのやり方なんですね、と思うようにします。


踝にあたり可動部の軸に余計な力を加えてしまったようで軸の根本を白化させてしまいました。


赤線で引いた部分です。
完成後へし折れたら泣くに泣けないので念のために今のうちに手を打っておきます。


軸の先端から1ミリ真鍮線を貫通させました。


ここまでやっておけば余程の無茶振りをしない限り故障はしないと思います。


ヒートホークの刃はスジ彫りカーバイト0.15ミリで慎重にトレースし刃の存在感を強調しておきました。塗装時塗り分けたいと思います。

今回の作業で HGUC 234に対して抱いていた蟠りを殆ど片付ける事が出来ましたので今年一般販売されるという量産型ザクにもトライ出来ると思います。

ただ前腕などの工作は多少なりとも手間がかかりますので HGUC ザクF2のように12機買うというのはちょっと無理ですね。

まぁご時世的にも大量購入はちょっと控えた方が良さそうですし私としては2〜3機程購入して同時製作したいと思います。

と言ってもまだ発売日も価格も発表されていませんからね、まずはこのザクをしっかり納得いく形で完成させたいと思います。という事で今回は以上です。

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