HGUC MS-14C / MS-14
ゲルググキャノン/ゲルググ
パチ組みレビューの巻。

000a

ハイモックの塗装に入りましたのでその隙にパチ組みレビューです。ご覧の通りゲルググキャノンであります。

2015年も早3月に突入しましたが当ブログでは今年最初の宇宙世紀ものです。

000b

ガンプラ誕生して今年で35年との事ですがMSの立体化にはある程度傾向があるかと思います。

振り返ってみれば旧キット時代からドムはスケールを問わず秀逸な出来のキットが各時代毎に登場しています。MSVのプロトタイプ、トロピカルも勿論含まれます。

翻ってゲルググはことごとく問題作である事が多く旧キットから現在に至るまで何がしか(割かし対処が困難な)問題点を抱えていることが多い気がします。

個人的にはMG2.0はゲルググ系キットの不吉なジンクスを打ち破る画期的商品だったと思います。

ところで私が小学生だった頃に「Z」と「ZZ」がリアルタイムに放送されたのですがその頃はガンプラブームも沈静化して久しい時期で私がおたふく風邪や水ぼうそう等で学校に登校出来ない日に母親が近所の量販店でガンプラをよく買ってきてくれました。決して大金持ちな家ではありませんでしたが恵まれた少年時代を送らせてもらったと思います。

そんな母親が病欠時に暇を持て余さないように買ってきてくれたのが忘れもしませんMSVの「ザクフリッパー」と「ゲルググキャノン」であります。ジークジオンな見事なチョイスです(笑)

当時放送されていたZでもその前に再放送されていた初代でもなくMSVです。最高の母親だと思います。私のガンプラ制作の方向性や価値観はこの時期に概ね固まったと思います。

1/144ゲルググキャノンは当時としては珍しい横レイアウトの箱絵でその幅広のスペースを見事に活用したゴージャスな顔ぶれと構図で石橋先生の数ある名作のひとつとして数えられています。

ということでゲルググキャノンというのは私にとって大変思い出深いMSなのですがこのHGUCゲルググキャノン/ゲルググ、プロポーションや成形色レベルでの色分け等非常にハイレベルなキットです。流石HGUCです。

しかしながら私的には「割といわく付き」のキットでして中々トライする決心がつきませんでした。半年近く封印していた宇宙世紀ものなので勢いに乗せて今回チャレンジしていきたいと思います。

001

パチ組み中にさっそく問題発生です。
胸部と腹部を接続する内部フレームをへし折りました(泣)

わたしが「いわく付き」と呼んでいるのはまさにこの関節部分なのです。今にして思えばこのキットが発売された2007年という時期はABSという素材をどうガンプラで活かすかという模索の時代だったと思います。

この時期私は仕事にのめり込んでガンプラからすっかり距離を置いていましたがこの時期に出戻りしていたらもしかしたら挫折してまたガンプラから遠ざかっていたかも知れません。それくらい関節部分に爆弾を抱えたキットが多かったと思います。

ABSという素材とそれを採用した方の名誉のために付け加えたいのですが決して「ABS=悪」ではなく、適材適所に使用する事で多くの問題解決を計る事が出来る素晴らしい素材であります。ただこの頃は黎明期で「なんでこんなところにABSを仕込むんだ」というキットがあり本キットはその集大成的キットと言えます。後のHGUCクシャトリヤではバインダーの可動&保持にABS素材ならではの特性を活かした機構を盛り込んできますのでやはり2000年代はガンプラにABS模索の時代だったと言えるかも知れません。

002

気を取り直してつっかえ棒を挿してみました(笑)接続に関しては後で何とかしようと思います。

003

ということで難航しつつもパチ組み完了しました。造形はかなり良いと思います。造形的には私にとって理想のゲルググキャノンです。

004

ただし足をあまり開く事が出来ません。
頑張って開くと今度は接地性が悪いので写真のように靴が浮いてしまいます。。。

ジオン系MSは踏ん張ってなんぼなのでここは必ず改修してみたいと思います。

005

後姿。

006

立て膝は厳しいですが靴が大きいのでこの状態でも自立します。

007

下半身の可動は正直今ひとつふたつといったところですが上半身は優秀です。肩廻り等はかなり広い可動範囲があり現在の目で見ても優秀だと思います。

008

モノアイは可動式です。発売時期を考えるとかなり意欲的な挑戦だと思います。パチ組み時にモノアイレールの下部にある突起を削って消灯時/点灯時どちらも再現出来るようにしておきました。

009

頭部センサー部分を差替えて指揮官用アンテナを装着する事が出来ます。キットのままだと緩いので紛失注意です。塗装前に接着しようと思います。

ゲルググキャノンの頭部は非常に面白いデザインで子供の頃からかなりお気に入りでした。額のセンサーなんかは連邦系MSの影響を如実に受けてハイブリッドな意匠となっておりお気に入りです。

010

そしてもうひとつの「いわく付き」ポイントはこの肘関節です。個人的にはここと膝が最大のボトルネックです。挟み込み且つ設定とは異なるデザイン且つABS製の丸出し関節という数え役満みたいな構成です。

正直なところ塗装派にはかなり厳しい造りをしており、諸先輩方のブログ等を拝見しても後ハメ加工に関して相当な苦労が見えます。ゲルググ好きな私がひたすら本キットから逃げ続けてきたのはこれが理由です。

パチ組み後暫くあれこれ策を講じてみたのですが私の力量では後ハメ加工後強度を確保出来そうにないこと、かといってマスキングするにしてもテンションが掛かった状態のABSに塗装することになり正直抵抗がかなりあったのでここは設定マル無視で他のキットから関節を移植してみようかなと考えております。どの道キットも設定から大きく逸脱していますし(そもそも設定画の肘関節のデザインがwww)。まあゲルググは立体化すると何かと大変なのですよね〜

011

そして膝関節。
ここも要後ハメです。太腿側との後ハメはピンをカットするだけでいけますが膝より下はどうしたものかと言うのが正直なところです。

折角蛇腹状の独特な造形も再現されているので何とか活かしたいのですが現在思案中です。
脹脛にある合わせ目は非常に距離が長いので個人的には絶対に消したいところです。もしかしたら自作するかも知れません。

012

あとキットのままでは股関節周りの可動範囲が狭過ぎるので踏ん張りの効いたポージングが出来ないため股関節ブロックはフルスクラッチすることにします。

最近自作関節作りにちょっとはまっているので丁度良い修行になるかと思います。

013

散々問題点を上げまくりましたがプロポーションは完璧だと思います。このシルエットは極力変えずに強度と可動範囲を向上したいと思います。

014

パーツ差替えでゲルググになります。
ドムと違って完成後も組み替える事が出来るスグレモノです。

015

こちらもかなり高次元で特徴を捉えているのではないでしょうか。劇中のイメージを見事に捉えつつ程よくメリハリが利いています。こういうレガシーな機体は過剰なアレンジを加えて末端肥大になるよりも少し芋ったいくらいがカッコ良いんですよね〜非常に惚れ惚れします。

016

シールド。ゲルググと言えばコレです。
子供の頃からお気に入りのデザインです。
しかしビームライフルまでABS製なのは残念ポイントです。

017

ビームナギナタは勿論背中にマウント。

017b

非常に特徴的な武器でこれまた私にとって非常にお気に入りの武器です。Z劇中でギャプランが使用した際は「おおっ」となり嬉しかったです。

018

が穴飽き手首と全くサイズが合っていないので意図した保持が出来ず少しイライラします。

019

両手持ちさせると良い感じに決まります。

020

股関節にはスリット状の穴がありますのでアクションベースのアタッチメントを使用します。そのままでは汎用3mmスタンドに接続出来ないのでタミヤさんの5mm角棒を削って挿入後3mm穴を開口して接続。

021

ゲルググもモノアイが可動します。こちらは無改造で360度回転しますので消灯状態も余裕で再現できます。目玉にはレンズパーツを仮で嵌め込んでみました。

ゲルググキャノンもそうですがモノアイレールの接続部分がかなりタイトなので干渉部分を削って敢えてスカスカにしておくと塗装後もストレス無くモノアイ可動させることが出来ます。

022

こちらも指揮官用に変更可能です。鶏冠を付け忘れました。鶏冠はひとつしかはいっていないので組み替えて遊ぶ方は接着しないようにしておく必要があります。

023

股関節ブロック。
今回私は自作します。BJも無しです。ロール軸可動にしようと思います。そして付け根の距離が左右近過ぎるのかも知れませんね。ここも距離を開けてみます。

025

ゲルググ状態の時に使用する背面パネルは取り外しが難しいのでどうしたものかと悩んでいたのですが。。。

026

こうしてシールドを接続してから取り外すと程よい力が加わるのかノーストレスで取り外せます。この辺りは正に匠の名設計です。

027

しかしゲルググキャノン時に使用するナギナタをマウントするパーツを接続する穴を塞ぐパーツは一度嵌めると中々取り外しが難しいです。

028

モデリングスクライバーでそっとテコの原理で外しましたが塗装後は流石にこの方法は乱暴過ぎますので嵌合調整して爪楊枝などで取り外し出来るようにしたいと思います。

こういうパーツは削り過ぎても使い物にならなくなりますし地味ながら意外に手が掛かる部分です。

029

恒例のF2との比較。
こんなに大柄だったとは!

030

RGガンダムと。

031

改修途中のHGUCドムと。
我ながら良い感じに弄ってます(自画自賛wwww)これも近く作りたいと思います。

032

おっと忘れていました。ドム同様本キットにも出来の良い左平手が付属します。

033

この頃のジオン系MSは手首が大きめで私は好きですね。ビルダーズパーツでも1/144ジオン系ハンドはちょっと大きめバージョンとか作ってくれたら有難いです。連邦系は結構バリエーションあるんですけどね〜

034

制作方針と致しましては
1.とにかくABS関節をどうにかする(自作や流用も含めて)
2.足回りの可動範囲を何とかする
3.塗装の便を考慮した後ハメ加工を行いつつも強度は確保する

をテーマに制作していこうと思います。

035

今回の撮影であれこれ製作中のジオン系キットを引っ張り出してきたのです後少し頑張れば完成に漕ぎ着ける事が出来そうなものがちらほらありました。

036

まあゲルググは結構手数が掛かりますので並行してライデンザクかゴッグあたりを作っていきたいと思います。

037

最後はハイモック。
最初の二体はあらかた色が着いてきました。ちょっと厚塗りし過ぎたパーツなどがあったので塗り直す部分もありますが概ね順調です。完成が非常に楽しみです。来週水曜日には四体全て出揃いそうです。撮影にも時間が掛かりそうですが頑張ります。ご期待ください。

「HGUC MS-14C / MS-14
ゲルググキャノン/ゲルググ
パチ組みレビューの巻。」への8件のフィードバック

  1. ゲルググかっこいいですよね。
    自分も初めて1人で作りきったガンプラがゲルググなので思い入れがあります。
    ABSは扱いが難しいので少し苦手です。
    ゲルググキャノン&ハイモックがどんな感じに仕上がるのかとても楽しみにしています。

    自分は住環境の関係で塗装は筆塗りでしかできません。
    何とか白や黄色などの隠蔽力が低い色、メタリック系の物は筆塗りでそこそこキレイに塗れるようになりました。
    今はクリアカラー、パールカラー、トップコートをスプレーではなく筆塗りでキレイに塗れるように練習中です。
    こちらでも塗装を筆塗りのみでやった物を作って頂けるといろいろと参考になるので、もし良ければ予定が空いた時にでも1つ作ってもらえると嬉しいです。

    1. ジャム様

      返信遅くなり大変失礼致しました。
      ようやく仕事もひと区切り付き(そうです)、ハイモック制作を再開し近日4体ロールアウト出来そうです。
      ゲルググのABSパーツは個人的にかなり苦手意識があったので今回の製作記で克服するか代替パーツを流用or自作する等してエンジョイしてみようと思います。

      さて、筆塗りについてですが私はガサツな性格が災いして非常に苦手項目のひとつとなっているのですが折角ご要望いただいたのでこの際勉強がてらに何か作ってみようと思います。

      恐らく反面教師としてしかご参考にならないかも知れませんが(笑)その際は一笑していただきご容赦くださいませ。

      隠蔽力が低い色での筆塗り等されているとの事で、私が今後ジャムさんに色々ご教示いただくことになるかと思います。

      ということで今後ともご愛顧の程何卒宜しくお願い申し上げます。

  2. いつも楽しく拝見させて頂いてます。
    最後にさらっと出てきたハイモックが気になって仕方ありません。
    四体全員登場するのを楽しみにお待ちしております。お体に気を付けて頑張ってください。

    1. hanpei 様

      コメント誠に有難う御座います。
      返信遅くなり大変失礼致しました〜

      仕事もようやく一段落ついた(と思いたいです)とこでしてハイモック一気に完成させたいと思います!
      恐らく月曜日の夜あたりから少しずつ完成報告が出来るかと思います。

      拙作ながらも本気で楽しんで作りましたのでご期待くださいませ。
      当ブログ、今年は格別更新が滞りがちですが今後とも何卒ご高覧の程宜しくお願い申し上げます。

  3. 追記です。
    合わせ目消しにも挑戦してみようと思うのですが、道具にいろいろ種類があってどれを買えばいいかわからないので良ければ教えてください。
    無塗装で合わせ目消しをすることもあると思うのでコツ等もあれば教えてください
    自分で調べた感じだとリモネン系のセメントが無塗装の時でも使えていいのかなと思いました。
    あとヤスリの番手等もお願いします

    1. ジャム様

      コメント有難う御座います!
      実はちょうど合わせ目消し関連の道具紹介記事を書こうと思っておりました。
      (新製品でもなんでもないのですが私的にはかなり使い勝手が良い道具を先日購入致しました。)

      制作中のHGターンAは無塗装&無トップコートでの制作を丁度目指していたので出来るだけ早く無塗装コンテンツの記事をご用意したいと存じます。

      今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

      追伸
      私は接着剤はタミヤセメントと瞬着しか知らずつい先日ABS用セメントを手に入れたくらい無頓着でしたのでリモネン系接着剤というものを今知りました(笑)
      今後トライして当ブログであれこれ試してみたいと思います。いつも有難う御座います!

      1. ハイモックとゲルググの完成を楽しみに待っておきます。

        筆塗りは時間がある時にでも無理はなさらずにお願いします。

        我流のやり方なので大した事はお教えできないかもしれませんが、こちらのブログでたくさんの事を学ばせてもらっているので自分なりに全力で協力させてもらいます。

        合わせ目消しの事は調べれば調べるほど何を使えばいいのか訳が分からなくなってきているので、非常に助かります
        合わせ目消しの記事とHGターンAの記事でさらにいろいろな事を学べそうなので非常に楽しみにしています

        1. ジャム様

          有難う御座います!
          再来月あたりに筆塗りにトライ出来そうです。
          BB戦士をいただきましたので先ずは小型キットで練習してみようと思います。
          何かとご教示を仰ぐかと思いますがその際は何卒宜しくお願い申し上げます。

          合わせ目消しの記事はもしかしたら今週書けるかも知れません。
          今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

UCTL へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください