この写真を見て「あっエルメスだ」と気付かれた方は相当なガンプラジャンキー(賞賛)かと思われます。今年も残す所あと15日を切りました。それでは行ってみましょう。
ということでエルメスを作ります。ベストメカコレクションというシリーズでして旧キットと呼ばれているものになるのでしょうか。34〜35年くらい前に作られたキットで今年の再販の際に手に入れました。
ちなみに私の人生で最初に手にしたガンプラがこれです。
まだ幼稚園児だったので親の手を借り、殆ど作ってもらったと記憶しています。
私は所謂ガンプラブームの頃はまだこの世におりませんでこのキットを手にした時、箱には既に「ララァ・スン専用モビルアーマー」と書かれておりましたが初版には「エルメス」と記載されていたそうです。
価格も据え置き。当時の定価を頑なに守り続けるバンダイの方針は大企業ならではと言ってしまえばそれまでですが相当な心意気かと思います。私は模型店で270円プラス消費税で購入しました。ありがたい事です。
バンダイロゴ等が差替えになっておりますがそれ以外は当時のまま。ランナー状態の塗装見本も味があります。
私が小学生だった頃はこの写真を根拠にした「塗ってから組む」派と「組んで合わせ目消ししてから塗る」派とで学級内で大論争になりました(笑)日本の景気も良くて心配事の少なかった時代ならではの良い思い出です。
ちょっとまめ知識ですがビグロとかミデアなどはこの写真ではなく完成品に塗装されています。かく言う私も今年の再販時に買いまくった際に気付いたのですがね。
まずは付属の1/550ゲルググから!
なんかカワイイ。
小さいながらも特徴をよく掴んでいて昔からガンプラの造型は優れていたんだな、と気付かされます。
続いて本体に突入します。
くちばしをシャープ化。ついでにヒケをとってキンキンに尖らせておきます。と言ってもこの時代のキットは昨今の厳しい安全基準に準拠したHG等より遥かにエッジがシャープでモールドも細かいのです。
この辺りもモールドもデザイン、シャープさ共に素晴らしいです。カワイイフォルムにシャープなモールドが混ざり込んで絶妙な兵器感を出しています。
カウル。
文句無しに美しいフォルムです。凄い。
スミ入れしないと目立ちませんがちょこちょこモールドを追加していきました。
曲線に沿ったモールドはノギスを使いました。今までどうやってるのか知りませんでしたがモデグラ11月号に乗っていた制作記事にちょろっと写っていたのを見て真似してみたら上手くいきました!模型紙なんて20年以上読んでいませんでしたがやっぱり勉強になりますね。
完成後取れたら哀しいお尻のトゲは中に真鍮線を通した上でカウルに接着しておりこれでバッチリかと思います。
主翼はこんな感じでモールド追加しています。もう少しだけ足すかも知れません。
二門のメガ粒子砲はそれぞれ独立可動するのですがここのギミックは近代化したいと思います。まず写真の可動ギミック基部を瞬着でガチガチに固めます。
貴重なボールデンボールアームズから一番小さいBJをふたつ持ってきます。
こんな感じに装着します。
こんな感じでボール側を本体に受け側をメガ粒子砲側に取り付けます。
砲身パーツは非常に繊細です。
完成後ポッキリいくと哀しいので事前に手を打ちます。
試しに真鍮パイプを装着してみました。
お、良い感じです。
カウルにあるスリットに沿って可動させるためにはどうしても斜め気味に可動させる必要がありますのでこういう場面で受け側に切れ込みの入ったタイプのボールジョイントは省スペースで要求を満たしてくれます。
完成後のメンテナンス性向上を図るためカウルと本体は3mm丸棒で接続するように改修しました。
これで万一完成後メガ粒子砲が取れてしまうようなことがあってもカウルを外して再接続出来ます。
強度を確保するためにカウルを貫通させて軸を打っています。接着剤乾燥後成型します。
真鍮パイプだと強度が心もとないので1mm真鍮線にしてみました。これで強度もバッチリです。
砲口に相当する部分にはウェーブのUバーニア(丸い新しめの製品)に付属する極小ノズルを使用しました。そのまま使うとカウルのスリットを通らないのでモーターツールを使って細く成型。
ゲルググはこんな感じにバラバラに切り刻みました!どうしても動きのあるポーズにしたくてやってしまいました。完全に私の自業自得ですが本体よりもこちらの方が難易度高くなりそうです(笑)
そしてエルメスと言えばビットです。
キットには10個付属しますがあんまり沢山飛ばしてもディスプレイ時に五月蝿くなりそうなので4つほど作る事にしました。残りはジャンクパーツとして他の制作物に組み込んでいこうと思います。
ということで完成報告ラッシュ明けの第一弾はこのエルメスになりました。実際は他のキットも同時進行で制作開始しているのですが後半月でどこまで行けるか試してみたいと思います。ということでご期待くださいませ。