挟み込み構造の応酬ですので今回はその辺の対策を行っていきます。
素晴らしいフォルムと引き換えに結構厄介な挟み込み構造が採用されており、本キットを綺麗に全塗装しようとするならばそれなりの工夫が必要なキットですがMAX FACTORYのダグラムキットではもはや恒例の通過儀礼となっておりますので楽しくクリアしていきましょうか。
前回ぱち組みした際に股関節の太腿に接続する棒軸はそのままだと塗装後太腿を接続出来ないと私は書きましたが、実際は着脱可能でした。この場をお借りして訂正とお詫びをさせていただきます。
股関節の軸接続を司るパーツは16番。
組立説明書と実際のパーツの形状が異なっています。ダグラムキットに限らずチェルノアルファでもありました。当時の記事に書いた気がします。これもMAX FACTORYに限らず割とある話です。
タミヤとBANDAI SPIRITSが異次元の高品質であるだけです。ごく稀ですがその二社でさえ誤植がありますが。
腹立たしいのは微妙に前後の形状が異なるという点です。こうなったら動かし易い方を選ぶまでです。
お次は脚部に関する工作を行います。
割と難所だと思います。
膝関節を挟み込むのですが、その膝関節の後部に本体色のカバーを取り付けます。このカバーが後ハメ不可能であると私は判断しました。
また、膝関節が内部構造に接触し可動範囲を狭めますので干渉部分を削りました。これで外装側は非破壊で可動範囲を確保出来ます。
太腿外装と膝関節も挟み込み構造ですが、ここの対処は簡単です。
赤い線で描いた箇所をカットします。
こんな感じです。
左右どちらも同様にカットしておくことで膝〜太腿間の後ハメ加工は完了です。
太腿外装に挟み込まれるのは膝関節だけでなく太腿ロール軸を担う球状ユニットも含まれます。これも太腿外装を挟み込む前に合わせ目消しをしておきます。こういう完成後ゴリゴリ可動時に擦れる箇所は240番や400番のようなかなり粗めの耐水ペーパーで合わせ目消ししておくと塗料の食いつきが良く塗装ハゲし難くなります。
で、今後の段取りですが膝関節とその後ろに取り付けるカバー、そして太腿をまず塗装してしまいます。
その後脛・脹脛の外装を挟み込みタミヤセメントで溶着し乾燥後合わせ目消しを完了したらマスキングして塗装という流れとなります。
お次は胴体の後ハメ加工を行います。
あちこち生えている複数のピンを複雑な形状のパーツを挟み込んで固定する構造なので難易度高そうに思えますが、こちらは要領さえ掴めれば簡単だと思います。
胴体の挟み込まれるパーツ背面に生えている突起部を5箇所根元からカット。赤い太線で示した箇所がそうです。
胸部〜頭部パーツの内側のカット箇所も赤く示してみました。
他にもカットしたピンなどがあるかも知れませんがこれらの写真を参考にしていただければ後ハメ加工が出来ますのでご活用いただければ幸いです。
これで頭部〜胸部外装パーツのモナカ部分を接着する事が出来ます。
パーツの合いは自体はちゃんとしていますが接着面が微妙に反っているいつものマックスクオリティなのでタミヤセメントを塗り込んでおきます。
当ブログの読者の方ならご存知かと思いますが、私はプラモ製作の基本技術を試してくるようなキットを好みます。所謂「意地悪で作り難いキット」とは全く異なるんですよ。本キットは間違い無くとても良いプラモだと思います。
マックスのダグラムキットでは恒例だった平手指にある豪快な肉抜き穴は今回は親指のみ。進化を感じます。
ポリパテで埋めました。
という事で今回は以上です。