ダイソー 精密ケガキ針を試す。

ダイソーにとんでもないものが売っていましたので買ってきました。100円です。

昨年末お話した通り今年はプラモ作る時間あまり作れなくてですね、早速一月からありとあらゆるキット製作が停滞してしまいましたのでツール紹介してみようと思っておったところダイソーに面白いものがある、ということで昼買ってみました。

結論から申しますとこれがもう素晴らしいんですよ。スジ彫りツール界の新生がたったの110円（税込）です。

まず本ツールの大きなアドバンテージがこれですね。タングステンの刃を装備しています。

後述しますけれどグリップは安物のやわい樹脂が使用されていて一見するとかなりチープな見た目してるんですが、タングステン採用という一点に本商品の力点は注がれております。これがとんでもない威力を発揮するんですね。

あと本商品嬉しいことにキャップが付属します。このキャップが優れものでして、

クリップが造形されているんですよね。これによって机の上で転がることがありません。地味なようで大きなアドバンテージです。

本商品は「ケガキ針」なのでこのように刃先はテーパーがかかっています。

ライバルとしてマッチアップするであろうと真っ先に思い浮かぶのはやはりハセガワのモデリングスクライバーかと思われますのでまずはこれで試します。

そしてその後BMCタガネとの比較も行ったのですが、私にとってはどちらの比較も驚きの結果を見ることになりました。

公正を期すために同じものを彫ります。タミヤの1ミリプラ板を切り出してみました。パッツンパッツンな感触で刃を弾く強めの材質です。

ガイドテープを貼って右側をダイソー、左側をモデリングスクライバーで直線を彫ってみたいと思います。

彫りました。
もうね、刃をプラ板に入れた瞬間から両者の差は歴然としたものがありました。

スミを流しました。
一見するとダイソーの線が太いのでは？と思われるかもしれませんが、実際はダイソーの歯の切れ味が圧倒的すぎて溝が深いのです。

ほんとにちょっと軽くなぞるだけであの硬いタミヤの1ミリプラ板にあれよあれよとスジ彫りが追加されていくのです。スミの流れも良好でスルスルスルとスミ入れが決まりました。

で、グリップは安っぽい樹脂製で中空なので力を入れるとぐにゃりと撓んだ感触が伝わるのですが、そもそもタングステンの刃が非常に鋭利なのでグリップが撓むほど力を入れる前にスジ彫り出来ます。

お次は多くのモデラーにとって代替不可能なあのBMCタガネと比較。

HIQパーツのジグザグテンプレートを使って複雑な線を彫ってみたいと思います。

彫りました。

ダイソーとBMCタガネどちらも彫りました。
私が十年以上BMCタガネを愛用してきていますのでBMCタガネが持ち易いと感じましたが、ダイソーで彫れるかと聞かれたら「問題なく彫れる」と答えざるを得ません。

当然ながらどちらもスミが問題なく流れました。彫ってる最中にミスった箇所がありますがそれはどちらもありますし、そもそも私のミスでありツール側に起因するものではありません。

端的に言ってダイソーの「精密ケガキ針」は使える。
しかも「使える」のレベルは妥協としての代替ではなくスタメンで使えるレベルです。百円ですよこれ。これはちょっとしたツール革命が起きるかも。

スジ彫りカーバイトとか、

HIQパーツのラインスクライバーCSって切れ味素晴らしいですけどジグザグテンプレートみたいなものに沿って彫るのは非常に苦手なんですよね。少なくとも私は大の苦手です。

それは刃の切れ味どうこうというより刃やグリップが太いので彫ってる場所が見えにくいからだと思います。

飛行機模型やカーモデルのパネルラインのようなものを彫る時はとても使い易いのであくまで直線番長的な使い方を私はしています。

どうしてもこのしょぼいグリップが嫌なんだというハイエンド（？）志向なお方にも朗報があります。

なんと刃先を分解することが出来ました！

プライヤーふたつ使って樹脂製の留め具を外してみました。

普通にピンバイスに嵌めたり出来ます。
ちょっとこれは重量バランスが悪かったのですが細さや長さ重さや硬度等々お好みのグリップが見つかれば取り替えても良いかも知れません。

私自身もBMCタガネに匹敵するような細くて硬くて短いグリップを見つけることが出来たら付け替えてみたいなと思いました。ということで今回は以上です。当ブログの記事が皆様方のプラモライフの一助になれば幸いです。