HGUC No.241 ザクIIを作っていきたいと思います。
箱絵が誠にイケてます。
まさに総力戦といったオールスターな顔ぶれとなっております。
背景に描かれた左手でマシンガンを構えるザクI、これを再現出来るようなキットが欲しいですね。旧型ザクもそろそろREVIVE版が欲しいものです。背後にいるジオングは明らかにRG 準拠でこれまたカッコ良いです。私も今年こそ製作開始したいと思います。
2020年のNo.234シャア専用ザクを作る時に酷評に次ぐ酷評を私は書き連ねました。素晴らしい箇所を台無しにしてしまいかねないほど「????」な謎仕様が共存していて個人的には厳し目な評価をせざるを得ないキットです。
スパイクアーマーの可動範囲の窮屈さとその構造、あとなんと言っても前腕ですね。他にもまっすぐ持てないザクマシンガン等々あれこれ言いたい事があるんですが前腕の酷さだけでお腹いっぱいになってしまいます。10年以上前にでたザクF2から退化しているどころか悪化しているとさえ言える代物で、何考えてこんな設計したんだ?と私は言いたくなります。俺のザクを汚しやがってと言いたいくなるような面があるのです。
ただ、今回でこのキットリデコ元を含めれば実質4度目の製作ですから私から見て問題点であると思える箇所を先手を打って潰していくことが今回は出来ますし、プロポーションは腕部以外かなり好みの形状なので楽しく作っていけると思います。ほんとは量産したかったんですがね、数を抑える事が出来ず一箱だけの入手です。ご時世ですからね。
パーツ数はこんな感じです。
個人的にはハセガワやAIRFIX、 Revell みたいにパーツ数を明記して欲しいんですがね。
見たことあるランナーだなと思ったら、現在制作中の「HGUC No.151 MS-06R-1A ザクII」の流用となっております。
Aランナーにスイッチが入っており、ツノの生えていないハゲ頭が収録されています。 ガンダムベース専売品の「21st CENTURY REAL TYPE Ver.」と同様のパーツ構成となります。
今回で実質4度目の製作になりますから、いきなり製作開始していっています。パチ組レビューは無しです。
スパイクアーマーは一体整形。
但し中央部のスパイクも一体なので処理に少し気を使います。
裏面には丸穴。
肩側からBJ接続なんですが、これがクセのある関節でしてここはモナカ割りのF2方式の方が遥かに優れていたと私は思いますがね。
で、F2ではスパイクアーマーのモナカに挟まれる形でPCがあったのですが、これを KPS で表現すれば良かったのに、と悔やまれます。
今回もスパイクの根本を彫り込みました。
この手の作業はハセガワのモデリングスクライバーの独壇場です。
BMCタガネやスジ彫りカーバイトでも不可能ではないですが、構造的に曲線は刃が折れるリスクが高く危険です。特にBMCタガネは現在非常に入手困難ですから。
余談ですが私は先日10年近く愛用していた0.2ミリBMCタガネの刃を折ってしまいました。大きな痛手であると同時にこのBMCタガネで大量のプラモを作ってきたので戦友を失った気分です。
こんな風に中から生えてきているように見せたかったわけです。
側面のスパイクも取り付けて根本を彫りました。
パーティングラインやゲートも処理しておきました。
頭部パーツは嵌合調整とモノアイ可動範囲の拡大をメインに作業します。
モノアイレールはアゴ側に生えていた可動用のピンを根こそぎカット。
これで点灯状態と消灯状態どちらも表現出来るようになります。
私はこの手の作業を HGUC F2の頃からやっています。モノアイ消灯状態のザクもカッコ良いですからね。どうしても実装したい機能です。
この手法を取り入れるメリットはモノアイを動かす時にいちいち頭部を外さなくて澄みます。ザクのクチバシ部分は強度的に非常に繊細ですから破損リスク低減の効果もあります。
頭頂部ヘルメットを取り外してモノアイを動かすことで破損リスクが激減しますし、可動時のストレスもまた激減します。
あとモノアイレールの穴自体も6ミリドリルで少し穴を広げておくことで円滑に動かせるようにしておきました。
頭頂部パーツには受け側の穴がいくつか空いていますのでそれらも2ミリ径、1.5ミリ径のドリルで穴を少し広げておきます。
スポスポ簡単に撮れてしまうぐらいユルくしておきます。
どの道こうやって動力パイプを挟み込むことで適切なテンションになりますから。
本キット最大の問題は前腕にあります。
よくもまあこんな構造でGOサイン出したな、と言いたくなります。
まず前腕、とんでもねえ場所に合わせ目が来ます。構造的にセメント溶着後合わせ目消しが出来ません。
以前作った整形色違いなだけで内容は同じ「 21st CENTURY REAL TYPE Ver. 」製作時の写真を再掲。青線の部分はともかく赤線の箇所にある合わせ目は地味ながらかなり厄介です。
実物をお持ちだとわかるかと思いますがこの合わせ目が肘側面の円形状の造形よりも内部に入り込んだデザインのためキットそのままだと合わせ目消しを綺麗に行うのは極めて困難です。
なぜならキットのまま組み立てると肘関節がタイトに合わせ目に接触するような位置にくるからです。しかも合わせ目処理する箇所は非常に狭い。
一寸法師になって細かく切り刻んだ紙やすりでシコシコ整面出来るなら話は別ですが。
しかも肘関節も結構やらしい箇所にパーティングラインが来ます(笑)
複数買いして量産したいキットなのに嫌がらせのような構造となっております。
気を取り直して前腕の合わせ目消しをやりましょう。
こんな調子でカット。
凹側凸側どちらをカットしても構いません。
私は分割した方を後方に持って行きたかったので片腕を凹側、もう片方を凸側カットしました。
構造的に左右を引き留める形で塗装後あれこれ挟み込みますので強度も充分確保出来ます。
これで前腕の合わせ目消しに専念出来るというものです。
更に本キットの前腕部分は信じられないような酷い構造となっており、前腕の「節」にあたる造形の最も手首に近い箇所が別パーツ化されておるのですが、
これがPS同士の接続でして写真で見ると一見まともそうに見えるのですが、
PS同士故にあっという間に摩耗でスカスカになり接続部分がバカになります。これが非常に見栄えが悪いというか率直に言って醜いんですよ。
なんて情けない関節なんだ。本当に何を考えたらこんなロクでもない設計が採用されるのか理解に苦しみます。
完成後こんな感じですよ?
ここがこんなヘンテコな曲がり方して嬉しいかい?少なくとも私は嬉しくないどころかみっともないと思います。
前腕の骨をナタで叩き折られたみたい。こりゃあジオン軍負けるわ。
ということで私は迷わず接着する事にしました。補強のため側面に細めの真鍮線を通すかも知れません。多分通さなくて大丈夫だと思いますが。
ちなみにこういう箇所はセメントではなく瞬着で接着した方が強度が勝ります。
先ほど言及した肘関節のパーティングラインもあとで決しておきます。ここは何気に厄介です。
No.151ザクIIの武器ランナーを流用しているおかげで左中持ち手が付属しますが、ザクマシンガンの欠陥もそのまま引き継ぎます。そのままだとストックがかなり派手に干渉してまともに持てないどころか完成後塗膜をガリガリ傷つけます。
もともとはこんな感じの形状だったのです。
思いっきり干渉してくる箇所を削り落としたのです。ということで今回は以上です。